東京矯正歯科学会秋季セミナーに行ってまいりました(2018年11月15日)

秋も深まってまいりました。
学会シーズン、所属する東京矯正歯科学会の秋季セミナーのお題は
「歯周・矯正治療」
歯周病の高名な先生方のお話を聞いて勉強してまいりました。

歯周病は感染症ではありますが
他の要因もあって

細菌学的要因(細菌の種類とか)
担体要因(遺伝的要因、年齢、性別、全身疾患など)
環境要因(喫煙、ストレス、教育水準、経済的要因)
の3つが関連するとされています。

具体例をいいますと
口腔内の細菌は多様で、口腔内フローラともいわれる状態なのですが
特に悪さをする細菌もいて、その割合が病態に影響してくる ということ。
全身疾患としては糖尿病が有名で、細い血管にダメージを与えるので
細い血管が集中する 歯周組織、目の網膜、腎臓などが悪くなります。

歯並びが悪くて、一部の歯に過剰に負担がかかる
というのも、歯周病を悪くする因子
として大きいです。
個々の歯はお互いに支えあって噛むときにかかる荷重を分担しているので
一部に負担が集中すれば、当該歯は参ってしまうわけです。
演者の先生は
歯周病を専門としながら矯正治療をされていて
歯列を正し、歯周病も改善した症例を供覧されていました。
また歯周病を有する患者さんの矯正治療で気をつけなければいけない
幾つかのポイントもお話されていました
来て良かった!

また
歯周病治療においては再生療法も行われており
世界に先駆けて日本で治療が認められた薬剤 リグロス についてのお話もあり
興味深く拝聴しました。
まだ新しい手技なので、予習もなく軽々に取り入れることはできませんが
まずは勉強。周囲に導入を始めたドクターがいれば情報交換して
よければ導入かな。

私も歯周病で歯列が乱れた患者さんの治療を行い
歯列と歯周病共に改善して喜ばれたことがあります。

とはいえ
一時的に歯周病の状態の変動が生じますし
治療上、配慮が必要なのも歯周病患者さんの特徴です。
そのときの知見が律速になってしまいますし
知識は日進月歩ですから
日々知識を蓄えていかないと!
いつまでも通用する知識なんてないなあ、と。

ちょうど医局の先輩と偶然の再会!もしました。
あの頃と病気の名前、変わったんですね〜
なんて話しながら近況を話したり情報交換ができるのも
こういう場ならではの よいこと と思っています。
一人親方、井の中の蛙では進歩がありませんからね。

セミナーは仕事の後に参加できるように、夕刻開催ではありましたが
早じまいしなければ有楽町マリオンだって遅刻してしまいます。
そして終わるとさっさと電車に(笑)

time is always not enough

と昨年参加した勉強会のインストラクターに言われたのですが

(その前に私が I have no time! と嘆いた)

日々実感です。