歯科矯正のよくある質問(1)歯の矯正って痛いの?

治療は痛いんですか?とよく聞かれます。

誰だって痛いのはごめんですから、当然の疑問ですね。

よくお話ししているのは、

個人差があります。

子どもは大人より痛がらないことが多いです。

若い大人は痛がります。(年齢が上がると歯周病の影響も出ます)

鎮痛剤を出すことは稀です。

といったところでしょうか。

子どもは成長途上にあって骨の改造が盛んなので、骨の改造を利用した矯正治療にともなう痛みが少ないのは理にかなっています。

そうそう、骨は静的なものではなく、常に更新されている動的な組織なんです。骨代謝、と呼ばれます。

代謝は若い方が盛んなのは骨も同じで、作りかえられながら大きくなっているので、骨改造を利用した矯正がずっと痛いはずはありません。
とはいえ外力がかかっているので、刺激によって痛みが引き起こされることは皆無ではなく、違和感として感じる方もいらっしゃいます。噛み合わせも変わりますからね。
「理屈はいいから、痛いときはどうするのだ?」と言われそうですね。

幾つかの対処があります。

ぬるいお茶に塩をひとつまみいれて口に含んでおく(お茶の収斂作用を利用します)

柔らかめの食品を食べる

噛みしめる方が痛くない人もいる

調整にいらしてから2日ぐらい違和感を感じる方が多いようです。

しかしそれが長続きすることはなく、だんだん楽になり、気にならなくなった頃に次の来院日がくる。というのがよく経験するサイクルです。

一方で、まったくへっちゃらなお子さんもいらして、この場合は矯正医が泣くことになります。

全然痛くないから硬いものでもバリバリ食べて、装置を壊してくるのです。痛くなくても硬いもの食べないでね、とお願いしています。

苦痛が大きい場合、食品は柔らかめがオススメで、介護食が便利です。昔はベビーフードに味付けて、と言っていました。わざわざ買わなくても豆腐、ひき肉など工夫してみてください。

「治療が始まったばかりは痛がったけど慣れてきて騒がなくなりましたよ。」というお言葉を親御さんから伺うことも多いです。

はじめは刺激が大きくてビックリするけれど、慣れてくるというところですね。