暖かくなってきましたね。
過日、に入会してきました。
セットで東京都歯科医師会、日本歯科医師会にも入会です。
承認は受けたものの、諸手続きはまだ進行中。
初仕事は、身元確認の研修、市ヶ谷の歯科医師会館で受講してまいりました。
硬組織(骨とか歯)の変化は非可逆的(一方向的)ですから、歯の治療跡は身元確認をする上でとても大切な情報になります。
御巣鷹山での墜落事故でも歯科医は大活躍しています。
ご遺体を遺族の元に間違いなくお渡しするのは大切な仕事。
間違いがあってはなりません。
歯科医院では初診時にかならず歯の記録をとっています。
それに治療の履歴を合わせたものとご遺体の口腔内情報を照らし合わせ、矛盾がないか検証すれば、他の情報が少なくても情報としてはかなり信頼に足る、というわけです。
歯科医師会の研修は初めての経験でしたが、都内歯大の法歯学の教授が揃い、お話をいただき実習形式で進行し、とても新鮮な経験でした。
基本知見の説明の後、いきなりの検証作業(写真とレントゲンですが)
歯科医による評価は同一人物である、同一人物と考えて矛盾がない、・・、同一人物ではないの五段階なのですが
なるほど~、じゃあ矛盾がないかな?と資料作成した後の解説を聞いたら!
肝心なレントゲン所見が罠で、別人・・・!
やられました・・。
大災害で歯科医師が派遣されることもありますが、警察関係者が「こんな歯の患者さんいませんでしたか?」と聞きにくることもあります。
祖父がまだ存命の頃、身元不明遺体の同定のため、警察の方が医院にみえることがあったと聞きました。
そうそう、最近は見た目上は天然歯と見紛う審美修復が増えているので昔より苦労する事例もあるという話もありました。
8年前になる震災では歯がないお年寄りでは歯の記録が 無歯顎 になってしまうので個人の識別資料としては情報量が少なすぎる、という話を聞いたのは何故か矯正歯科学会だったと記憶しています。
これは全くの余談ですが、学生の時、法歯学の講義もありまして友人が
10代のカリスマと呼ばれたO氏の司法解剖を行ったのは医科歯科大だった、と聞きつけてきて、講義をされていた教官に聞きに行ってみたことがあります。
「なんで知っているの?2ちゃんねる?」と言われ、当時はデジタルカメラじゃなくてフィルムカメラをラボに現像に出していたからね、と昔話が続きました。
当時でも関東では8つぐらいの大学が持ち回りで司法解剖を行っていたそうで、その後、同期が病理学教室に入局しましたが、その仕事もあったと聞いています。