当院では矯正の患者さんの初期検査ではCT撮影を行っております。
撮影はお子様は小線量モードとし、被曝低減をはかっております。
大人の被曝線量は東京からニューヨーク片道分くらい。これは国内メーカーのものより低い値です。欧州の検査機器は基準が厳しいことによるものです。
これら画像診断について、もちろん卒前教育でも学んできましたが、知見は日々進んでいくモノ、ということで、去る8月4日、日本大学松戸歯学部の放射線科教授、金田先生をお招きしての勉強会に参加して参りました。
印象的だったのは、埋伏歯(まいふく 埋まっている歯)の経時的な変化、歯冠方向への移動が見られると同時に骨への癒着が起きると。埋伏歯の移動は成長期から成人まで毎年のように行っておりますが、確かに年齢が進むほど難しく、奏功しなかった苦い経験もあり、骨の代謝以外の要因もあるな、と想起しました。
上顎骨の形、切歯管(神経などが通る管)の形の違いによる前歯の移動に配慮するポイント、CT画像から検出できる、歯科に由来しない病変の事例も、いろいろ考えさせられ、見直したい画像が頭に浮かびました。
MRI読影についても、学生な時は主に口腔ガンの検出が印象に残っておりましたが、近年の卒前教育に自分の古い知識が追いついていないことを実感しました。
技術職でもあるので、キャリアは自分にとって大切で、以前難しかったことが経験を積む中でできるようになることが嬉しい時もあるのですが、時間が経てば新しい教育からは遠ざかる。それが嫌で勉強の機会をできるだけもっているのですが、時間は限られているし、年数が経てば体力が落ちるのかなと考えると、なんだかモヤモヤします。体力限界超えて両方は難しく、やはり限界はあり、じゃあ一番いいところはどこなのだろう?
あれ、愚痴ですね!
できるだけ、いいコンディションで、知識も更新して真摯に臨みたいと思います。よろしくお付き合いください!