ガムは本当に歯に良いのか?

ガムは本当に歯に良いのか?

ガムが歯に及ぼす影響は、悪い面と良い面、それぞれあります。

まず悪い面としては、歯に良いとされる「キシリトール」を使っているガムでも、100%キシリトールでなければ、糖がお口の中に長くいるために虫歯の進行に寄与してしまう危険性がある、ということです。

また噛みすぎによる顎への負担も考えられます。

当然、詰め物を取ってしまうリスクも上昇します。

ガムを有効に活用するのであれば、「商品選びをちゃんとすること」と「何時間も噛みすぎない」という2点に注意することが大切です。

まず商品選びですが、どういった成分でできているのか、成分表示をしっかり確認することが大切です。

キシリトール以外に「砂糖」や「〇〇甘味料」といった糖分が含まれている場合は、健康によいと思っていたガム噛みが虫歯の原因になったりしてしまうので、注意が必要です。

また何時間も長時間ガムを噛み続けることのリスクもあるので、メリハリをつけた活用が大切です。

 

口内だけではなかったガム噛みのメリット

最近の研究ではガム噛みは「口内」だけでなく、「脳」にもよい影響を及ぼすことがわかってきました。

それは「アディポネクチン」というホルモンの存在です。

このホルモンは、高血圧、高血糖、脂質異常症など、ダメージを受けた血管を修復して動脈硬化になるのを防いだり、脳梗塞を予防してくれる重要なホルモンとして、大変注目されています。

このアディポネクチン、食事前の10分間にガムを噛むことで、血中の濃度が上がることが確認されたのです。

すなわち、食事前のガム噛みが脳梗塞予防になる、ということです。

さらにガム噛みによって、悪玉物質である「PAI-1」を減らせることも分かってきました。

善玉であるアディポネクチンを増やし、悪玉であるPAI-1を減らすことができる「ガム噛み」には、まだまだ明かされていない効果があるのかもしれません。

今後ガムは、私たちの健康をサポートするものになっていくかもしれませんね。

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住吉ミモザ歯科・矯正歯科
院長 田仲 眞理